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犬
【獣医師監修】犬のワクチンを打たないとどうなる?感染リスクと接種の必要性を解説
掲載日: 2026.04.13
愛犬の健康を守るために欠かせないワクチン接種。でも「本当に毎年打つ必要があるの?」「副作用が心配」と感じている飼い主さんも多いのではないでしょうか。
犬のワクチンには法律で義務づけられているものと、任意で接種するものの2種類があります。どちらも感染症から愛犬を守るための大切な手段ですが、それぞれの目的や役割を正しく理解している飼い主さんは意外と少ないものです。
この記事では、ワクチンを打たないとどのようなリスクがあるのか、また接種に不安がある場合の対処法まで、わかりやすく解説します。愛犬との安心した毎日のために、ぜひ参考にしてください。
1.犬のワクチンには2種類ある|狂犬病予防接種と混合ワクチンの違い
犬のワクチンは、「狂犬病予防接種」と「混合ワクチン」の2種類に大きく分けられます。この2つは目的も法的な位置づけも異なるため、それぞれの役割をきちんと理解しておくことが大切です。
狂犬病予防接種は、狂犬病予防法によって飼い主に毎年の接種が義務づけられています。未接種の場合は罰則の対象となるため、必ず接種するようにしましょう。一方、混合ワクチンは任意接種ですが、感染力が強く死亡率の高い複数の感染症をまとめて予防できる、非常に重要なワクチンです。
狂犬病予防接種:法律(狂犬病予防法)に基づく義務接種で、毎年1回の接種が必要
混合ワクチン:任意接種だが、犬ジステンパー・パルボウイルス・犬伝染性肝炎などの致死性の高い病気を予防できる
コアワクチン(ジステンパー・アデノウイルス・パルボウイルス)は感染力・致死性が特に高く、最も重要とされている
混合ワクチンには種類があり、含まれる抗原の数によって予防できる感染症の数が異なる。愛犬の生活環境や居住地域によって適した種類が変わるため、かかりつけ医に相談して選ぶことが大切
飼い主としてまず把握しておきたいのは、「何が義務で、何が任意か」という基本的な区別です。どちらも愛犬と周囲の安全を守るための大切な手段であることを、ぜひ覚えておいてくださいね。
犬のワクチンを打たないとどうなる?具体的なリスクを解説
ワクチンを接種しないまま過ごすと、愛犬の健康面だけでなく、飼い主さん自身の生活にも影響を及ぼすリスクがあります。
特に子犬は母犬からもらった移行抗体が生後数ヶ月で失われるため、早い時期からの感染症リスクが高まります。また室内飼いでも、散歩先の地面・飼い主の靴底・他の犬との接触などを通じて感染する可能性はゼロではありません。
犬ジステンパーやパルボウイルス感染症は、感染すると重篤化しやすく死亡率が高い
狂犬病予防接種が未接種の場合、狂犬病予防法違反として20万円以下の罰金の対象となる
ドッグラン・トリミングサロン・動物病院など、混合ワクチンの接種証明を入場・利用の条件とする施設を利用できないケースがある
愛犬が他の犬や人を咬んだ際、狂犬病未接種であると法的・社会的なトラブルに発展しやすくなる
感染症にかかった場合、治療費が高額になるリスクがある
ワクチン未接種は「今すぐ問題が起きるわけではない」と感じやすいですが、万が一の際の影響は非常に大きくなります。日常生活上の制限も増えるため、接種の意義を改めて確認しておきましょう。
狂犬病予防接種を打たない場合
狂犬病予防接種は狂犬病予防法によって義務づけられており、未接種の場合は法律違反となります。
現在日本では国内で感染が確認された事例は長年報告されていませんが、海外で感染し帰国後に発症した輸入例は過去に確認されています。発症した場合の致死率はほぼ100%とされており、万が一国内に持ち込まれた際に流行を防ぐためにも、飼い主一人ひとりの接種への協力が不可欠です。
混合ワクチンを打たない場合
混合ワクチンは任意接種ですが、犬ジステンパーやパルボウイルス感染症は感染すると症状が重くなりやすく、子犬では死亡率が高いとされています。他の犬との接触機会がある場合は感染経路が多岐にわたるため、室内飼いでも油断は禁物です。
接種の可否や種類・頻度は愛犬の年齢・健康状態・生活環境によって異なるため、かかりつけ医に相談しながら決めていきましょう。
3.ワクチン接種に不安がある場合はどうすればいい?
「副作用が心配」「高齢だから体への負担が大きいのでは」「毎年打つ必要があるのか」など、ワクチン接種に対して不安や疑問を感じている飼い主さんも多いでしょう。
こうした不安を理由に接種を控えてしまうのではなく、まず獣医師に相談することが大切です。
アナフィラキシーは特に接種後30分以内に起こりやすいため、接種後はしばらく動物病院で様子を見てもらうことが望ましい
重篤な基礎疾患を持つ犬や、以前のワクチン接種でアレルギー反応が出た犬は、獣医師が接種の延期・免除を判断する場合がある
混合ワクチンの種類や接種間隔は愛犬の状況に合わせて柔軟に選択できる
コアワクチンについては、抗体価検査によって免疫の状態を確認し、追加接種の必要性を判断できる場合がある(パルボウイルス・ジステンパー・アデノウイルスの3種が対象)
「打てない理由がある」のか「不安から打っていない」のかを一度整理し、獣医師に率直に相談することで、愛犬に合った最善の対応方法が見つかるでしょう。
4.犬のワクチン接種スケジュールの目安と接種時の注意点
犬のワクチン接種は、子犬期の初期プログラムと成犬になってからの定期的な継続接種の2段階で考えることが基本です。
子犬は母犬からもらった移行抗体が生後数ヶ月で徐々に失われるため、その時期に合わせて段階的にワクチンを接種し、十分な免疫を身につけさせることが大切です。接種後は免疫が形成されるまで約2週間かかるとされるため、その間の行動にも気をつけましょう。
子犬:生後4~8週以降から数週間おきに2~3回のプログラムを実施するのが一般的
1歳時の追加接種:子犬プログラム終了の約1年後に実施し、確実な免疫を補強する
狂犬病予防接種:毎年1回が法律上の義務。4~6月に接種することが義務付けられており、多くの自治体で集合接種が実施される
混合ワクチンの接種間隔:愛犬の健康状態や抗体検査の結果、かかりつけ医の判断をもとに決定する
接種当日は激しい運動やシャンプーを避け、体調の変化がないか注意深く観察する
接種スケジュールは飼育環境や地域の感染状況によって変わることもあります。かかりつけの動物病院と相談しながら、愛犬に合ったペースで継続していきましょう。
5.まとめ
犬のワクチンには、法律で義務づけられた狂犬病予防接種と、任意で接種する混合ワクチンがあります。
接種しないことで、感染症リスクや法的な問題、施設利用の制限など、さまざまな影響が生じる可能性があります。副作用や接種のタイミングに不安がある場合は、獣医師に相談して愛犬の状態に合った判断を仰ぎましょう。
大切な愛犬の健康を守るために、ワクチン接種を日々の生活に取り入れてみてください。
監修者プロフィール
獣医師:中野 崇先生
ペテモどうぶつ医療センター幕張新都心 内科医長
イオンペットアカデミー非常勤講師
・酪農学園大学獣医学部卒業
・北海道内の動物病院にて 3 年間勤務
・株式会社 VSC (現イオンペット) 入社し、千葉市の動物病院にて院長として勤務 (7 年)
・ペテモどうぶつ医療センター幕張新都心にて主に内科の診療に従事 (11年)
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