愛猫と一緒に過ごしている飼い主や家族が、自宅に友達を呼んだ際など、つい気になってしまうポイントの一つに「獣臭さ」があげられます。友達が愛猫家であれば、あまり気にしないかもしれませんが、そうでない人にとっては臭いが気になるものです。

愛猫が誤って口に入れてしまう恐れがあるため、消臭剤を置くのを不安に感じている方は、猫の体調に害を及ぼさない「消臭スプレー」の利用がおすすめです。この記事では、猫向けの消臭スプレーの選び方や、利用時の注意点などを解説します。
1.猫向けの消臭スプレーは安全性が重要 猫などペット用の消臭スプレーは、体臭や排泄物などのニオイを消臭するためのものです。家具や布製品など、ニオイが気になる場所に直接スプレーすることで効果が得られます。家の中に置いて使用する消臭剤は、置き場所によっては愛猫が口にしてしまうリスクがある反面、消臭スプレーならそのような心配なくピンポイントでニオイを解消できます。しかし、スプレーをかけているところに愛猫がやって来てかかってしまったり、飼い主が気付かないうちにスプレーをかけたソファで愛猫が寝ていたりすることは十分考えられます。よって、愛猫の身体に負担をかけるような成分が含まれていない消臭スプレーを選ぶと安心です。 2.猫向けの安全な消臭スプレーの選び方 猫向けの安全な消臭スプレーを選ぶためには、どんな成分が含まれていると猫の健康に悪影響を及ぼす可能性があるのか、あらかじめ知っておくことが大切です。以下、具体的な商品の特徴をご紹介します。 「水」ベースの消臭スプレーを選ぶ 愛猫の健康に気を配るのであれば、主要な成分が「水」となっている消臭スプレーを選ぶのが基本です。例えば、ニオイの元となる雑菌を除去する次亜塩素酸水や、水を電気分解して作られたアルカリイオン水など、ほぼ水と考えて良い原料を使用した消臭スプレーを選ぶのが理想といえます。市販されている商品の中には、例えば「天然バイオ水」のように、微生物由来の酵素を含んだものもあります。 植物由来のものは「オイル」に注意 植物由来をうたうスプレーであっても、手放しで信用することはできません。特に、精油やアロマオイルを含むスプレーの場合、香りをかぐだけでも中毒症状を引き起こす恐れがあり危険です。どうしても植物由来のスプレーを使用したい場合は、抽出物だけが配合されているものを選び、愛猫の身体に直接かからないよう注意しましょう。 アルコールが含まれているものは選ばない アルコールが含まれている消臭スプレーを、猫が暮らしている環境で使用すると、猫がアルコールをなめたり気化したアルコールを吸ってしまったりする恐れがあります。猫はアルコール分解に必要な酵素を持たないため、愛猫が体調を崩してしまわないよう、アルコール配合の商品は避けた方が安心です。 3.猫に優しい消臭スプレーを選ぶ際のポイント 消臭スプレーを選ぶ際は、愛猫の健康や気分を害さないことも重要です。以下、具体的なポイントをいくつかご紹介します。 無香料・無香性が基本 猫は人間よりも香りに敏感で、人間が好きな香りを好むとは限らないため、基本的には無香料・無香性のスプレーを選びたいところです。どうしても気になるニオイが取り切れない場合は微香性のものを選び、愛猫が嫌がる場合は使用を控えましょう。 無害性が高いものを探す 一口に消臭スプレーといっても、消臭に重きを置いたものから医療機関で使われるものまでグレードは様々です。愛猫の体調を第一に、ニオイ抑制を第二に考えるなら、できるだけ無害性が高いグレードの商品を探しましょう。自分で判断するのが不安な場合は、厚生労働省が定める食品添加物が原材料のものを探す方法もあります。 複数のスプレーを用意する 猫はグルーミングをする生き物のため、どちらかというと体臭よりもおしっこ・うんちのニオイを処理したい飼い主は多いはずです。そこで、排泄物のニオイ処理に効果が見込める次亜塩素酸水やバイオ系の消臭スプレーを使い、人間がメインで過ごす環境では微香性のスプレーを選ぶなど、用途に応じて使い分けると便利です。 4.消臭スプレーの安全上の注意点 消臭スプレーは便利なものである反面、愛猫のためには原則として「使わない方が望ましい」ことを覚えておきましょう。排泄物をすぐに片付けたり、抜け毛を掃除したりするだけでも、ニオイが家の中に充満するのを避けることにつながります。また、スプレーを使用した後は換気を行い、新鮮な空気を取り入れましょう。どうしても換気に限界がある場合は、空気清浄機を使用するのも良い方法です。 5.まとめ 猫向けの消臭スプレーは、猫が舐めたり吸い込んだりする可能性があるため、安全性が重要です。水が主成分のものや、厚生労働省が認める食品添加物由来のものを選ぶと安心です。アルコールや精油、アロマオイルが含まれるものは、中毒の原因となるため避けてください。また、猫は香りに敏感なため無香料を選び、使用後は換気をして愛猫に負担をかけないよう配慮しましょう。
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