愛猫がしっぽを動かすのを見て、その愛くるしさに魅了される飼い主の方も多いはずです。しかし、実は猫はただの気まぐれでしっぽを動かしているわけではなく、その動きには何らかの意味が隠れているのをご存じでしょうか。

例えば、飼い主や仲間と何らかのコミュニケーションをとろうとしていたり、危険を感じて警戒していたりする場合など、猫は色々な理由から自分のしっぽを様々な形で動かします。この記事では、猫がしっぽを振る意味について、振り方やスピードによる意味合いの違いに触れながら解説します。
1.猫がしっぽを振る意味とは 猫のしっぽは様々な役割を担っており、身体のバランスを取ったりマーキングをしたりするのに用いられます。そして、しっぽを動かすのは、主に「仲間とコミュニケーションをとる」ためだと考えられています。猫はしっぽの先にまで神経が通っていて、しっぽを見れば「猫の気持ちが分かる」と言っても過言ではないほど多様な動きをします。犬と同じように左右に振るだけでなく、ピンと立てた状態をキープしたり、逆に足に巻き付けたりと、動かし方も色々です。経験豊富な飼い主であれば、しっぽ以外にも目や耳の状態から気持ちを推測できるかもしれません。しかし、猫を飼って間もない時期は、しっぽの動きに注目すると愛猫が何を考えているのか推測しやすいはずです。 2.猫のしっぽの動きによる意味の違い 猫がしっぽを振っているときは、その振り方やスピードによって感情が違う傾向が見られます。以下、主なしっぽの動きとその意味をご紹介します。 先端がピクピクと動いている 愛猫のしっぽの先端がピクピク動いている状態は、何かに集中している・好奇心をそそられている状況と考えられます。おもちゃで遊んでいたり、虫や小動物などの獲物を狙っていたりすると、このような状態になることが多いとされます。 ゆっくり左右に大きく振る しっぽをゆっくりと左右に大きく振っている場合、愛猫はリラックスしているものと考えられます。基本的には機嫌が良いので問題なく、飼い主が積極的に構ってあげる必要はありませんが、身体をなでたり遊んだりするのもよいでしょう。 激しく左右に振る しっぽを激しく左右に振るのは、犬の場合は喜んでいるサインの一つですが、猫の場合は「イライラ」していることを示しています。床に叩きつける勢いで振っているときは非常に機嫌が悪いため、そっとしておいてあげましょう。 縦にパタパタと振る しっぽが縦にパタパタと動いている子は、考え事をしていることが多いようです。ただし、こちらも打ち付けるようだと機嫌が悪いため注意しましょう。 3.猫のしっぽの状態による意味の違い しっぽを振っていなくても、猫はしっぽの状態から感情を読み取ることができると考えられています。以下、しっぽの状態による意味の違いを解説します。 ピンと立てている 愛猫がしっぽをピンと立てているときは、嬉しい気持ち・甘えたい気持ちを表しているとされます。愛猫をなでたり、一緒に遊んだりするならこのタイミングが理想です。ちなみに、この状態で先端を相手に向けるようなら、それは挨拶の意味と考えられます。 前足に巻き付けている 自分の前足にしっぽを巻き付けているときは、現在の場所に安心してリラックスしている状態と考えられます。この状態の猫は、特に構って欲しいわけではないため、静かにしておきましょう。 毛が逆立ち膨らんでいる しっぽの毛が逆立ち膨らんでいるとき、猫は自分の身体を少しでも大きくして、相手を威嚇しているものと考えてよいでしょう。多頭飼いの場合は他の猫と喧嘩する際にそのような状態になる場合があり、ぴっくりしたときも膨らむことがあります。 脚の間にしまう 猫がしっぽを脚の間にしまうのは、自分の身体を小さくするためで、恐怖を感じているものと考えられます。飼い主が近づいてもその状態が続くようであれば、近づかないで様子を見ましょう。 4.猫がしっぽを振る意味を考えてみよう 愛猫がどのような気持ちで過ごしているのか、普段からしっぽを見て理解しようとすると、機嫌だけでなく体調不良かどうかを把握するのにも役立ちます。例えば、近隣で騒音があるわけでもないのにしっぽを脚の間にしまっている場合、しっぽをだらりと垂らしている場合などは、身体のどこかが痛い、または調子が悪い可能性が考えられます。他には、自分のしっぽを追いかけてぐるぐると回る様子が見られた場合、何らかのストレスを抱えていたり、運動不足だったりする可能性もあります。このように、しっぽの状態から体調把握につながるケースは珍しくないため、普段から愛猫のしっぽに注目して様子を見ることが大切です。 5.まとめ 猫のしっぽは、身体のバランスをとるだけでなく、仲間とのコミュニケーションや感情表現に重要な役割を担っています。しっぽをゆっくり振るのはリラックスしているサインですが、激しく振るときはイライラの表れと考えられます。ピンと立てているときは嬉しい気持ちや甘えたい気持ち、毛が逆立っているときは威嚇や警戒、脚の間にしまっているときは恐怖を感じている状態といったように、意味合いは多様です。愛猫の気持ちを知るためには、普段からしっぽの動きや状態に注目して、猫の気持ちや体調を読み取ろうと心がけることが大切です。
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